税務コラム

2013.05.13

親の土地に子が家を建てたとき

 土地の貸し借りが行われる場合に、借り手は地主に対して

地代を支払います。権利金の支払いが一般的となっている

地域においては、地代のほか権利金などの一時金を借地権

設定の対価として支払うのが通例です。しかし、親の土地に

子供が家を建てたときに地代や権利金を支払うことは通常

ありません。

 このように地代も権利金も支払うことなく土地を借りることを

土地の使用貸借といいます。この使用貸借による土地を使用

する権利の価額はゼロとして取り扱われていますので、

子供が借地権相当額の贈与を受けたとして贈与税が課税され

ることはありません。

 将来親から子供が相続する時に相続税の対象となった際の

相続税の計算におけるこの土地の価額は、貸宅地としての

評価額でなく自用地としての評価額になります。