税務コラム

2012.05.15

芦屋税理士経営情報「融資の返済条件変更後編」

(2)条件変更すると新たな追加融資は受けられない

 条件変更をして返済負担を軽減しますと、単純に返済期間が

延びてホッとするところですが、本人の申し出によりこの条件

変更をしますと、新たな追加融資を受けることは基本的に

できなくなることを知っておいてください。

 それでは金融機関はいつから追加融資に応じてくれるように

なるかと心配になるところですが、一般的には、完済しなければ

追加融資に応じてくれません。ただし、特別の事情があれば

融資に応じることもあります。

 不動産担保があっても、現在のようなデフレのときは、

不動産の時価評価割れにより担保割れを起こしているケースが

多くありますから、期待どおりうまくいくとは限りません。

(3)他の金融機関の追加融資にも影響

 また、返済条件の変更を申し出ると、その申し出をした

金融機関だけでなく、その他の金融機関を含めて、追加融資を

受けることが困難となります。基本となるこの考え方を

あらかじめ知っておくとよいでしょう。

 返済条件の変更は、新たな融資を受けたことと同じと

考えます。これは、返済が延長された分だけ、資金的に助かる

ので融資を受けたことと同じ効果があるからです。