税務経営コラム

芦屋税理士税務通信「使用人賞与損金算入時期」

2012.04.29
法人が使用人に対して支給する賞与の額(使用人兼務役員に対して支給する賞与のうち使用人としての職務に対応する部分の金額も含まれます。)は、原則としてその支払をした日の属する事業年度の損金の額に算入します。

ただし、次の(1)、(2)の場合は、その区分に応じ、「損金算入事業年度」として示した事業年度の損金の額に算入します。

なお、これらの規定は、資金繰りの都合によって、賞与の支給日が翌期にずれ込んでしまうようなケースに活用できます。

(1)労働協約又は就業規則により定められる支給予定日が到来している賞与(使用人にその支給額が通知されているもので、かつ、その支給予定日又はその通知をした日の属する事業年度においてその支給額につき損金経理したものに限ります。)

  「損金算入事業年度」

  ⇒その支給予定日又はその通知をした日のいずれか遅いの属する事業年度

(2)次に掲げる要件のすべてを満たす賞与

  イ その支給額を、各人別に、かつ、同時期に支給を受けるすべての使用人に対して通知をしていること(ただし、法人が支給日に在職する使用人のみに賞与を支給することとしている場合のその支給額の通知は、ここでいう「通知」には該当しません)。 

  ロ イの通知をした金額を通知したすべての使用人に対しその通知した日の属する事業年度終了の日の翌日から1か月以内に支払っていること。

  ハ その支給額につきイの通知をした日の属する事業年度において損金経理をしていること。

  「損金算入事業年度」

  ⇒使用人にその支給額の通知をした日の属する事業年度